微生物同定試験

16S rDNA解析(細菌)

試験内容

 日本薬局方準拠「遺伝子解析による微生物の迅速同定法」に基づき,16S rDNA高度可変領域の配列解析による細菌の同定を行ないます. 従来法(形態観察および生理生化学試験を中心とした同定)と比較して安価で,納期も約半分(二週間前後)に短縮することができます.

 弊社では膨大なDNA配列データを元にした独自データベースによる解析を行なっております.従来法では実現できなかった極めて高い精度での同定を実現いたします.また,光学顕微鏡による菌体画像または必要に応じて培地上のコロニーの画像を添付し,微生物分類の基本である形態的特徴についての情報も併せて収載しております.

必要なサンプル

 お客様がすでに単離された菌株(プレート,スラント,液体培養菌体)をお送りいただければ,弊社で単離状況を確認して即同定試験を開始いたします.必要な検体量は数コロニー程度です.

 また,菌が含まれていると思われる検体そのものや,お客様が検体を元に塗抹培養,または混釈培養したサンプルをお送りいただき,弊社で単離操作を行なってから同定試験を行なうことも可能です.

 この場合,検出された菌株のおおよその数と菌数をお客様にお伝えし,このうち必要とされる菌株のみを選択して同定いたします.

報告内容及び納期

 結果が判明し次第,お電話またはE-mailにて速報させていただきます.その後,報告書を作成し,PDFファイルによる送付と正本を郵送いたします.

 また,弊社では,迅速性とともに,結果を分かり易くお伝えすることをモットーとしております. 報告書には同定対象菌の顕微鏡画像を必ず添付するとともに,同定試験の結果判明した菌種の一般的な性状や生息環境,分離源,生育至適温度などの情報を可能な限り記載いたします.

 納期は菌株の単離が確認されてから2週間以内です.お送りいただいた検体の生育状況などによりさらにお時間をいただく場合がありますが,ほとんどの場合1週間以内で速報をさせていただいております.

 試験内容についてご質問等ございましたらお気軽に弊社までお問い合わせ下さい.

ITS1領域解析(真菌)

試験内容

 日本薬局方準拠の「遺伝子解析による微生物の迅速同定法」に基づき,真菌の26/28S rDNA配列を解析することにより同定を行ないます(判定が困難な場合,ITS1領域配列解析も併用). 従来法(形態観察および生理生化学試験を中心とした同定)と比較して安価で,納期も約半分(2週間前後)に短縮することができます.

 弊社では膨大なDNA配列データを元にした独自データベースによる解析を行なっております.従来法では実現できなかった極めて高い精度での同定をご提供いたします.また,光学顕微鏡による菌体画像あるいは必要に応じて培地上のコロニーの画像を添付し,真菌の分類の基本の一つである形態的特徴についての情報も併せて収載しております.

 ※カビ類については一部の種でDNAの抽出が困難なケースがあります.この場合,お客様にご連絡後,従来法(形態観察)による同定に切り替えて実施いたします.

 試験内容についてご質問等ございましたらお気軽に弊社までお問い合わせ下さい.

形態観察(カビ類)

試験内容

 カビ類は細菌と異なり,菌体の形態的な特徴により分類をすることが可能です.コロニーの色調から,分生子の有無,形状(全体・表面微小構造),分岐,また色素や臭気生産の有無など,肉眼と光学顕微鏡による観察を併用しながら同定を行ないます.

 カビ類は生育が遅いため,細菌の同定試験と比べて10日〜2週間お時間をいただく場合がございます.予めご了承下さいませ.

 試験内容についてご質問等ございましたらお気軽に弊社までお問い合わせ下さい.

16S rDNA全長解析

試験内容

写真など(サイズは適宜)

 DNA解析による細菌の同定試験は,日本薬局方では16S rDNA高度可変領域の約300塩基を解析する方法が示されています.しかし,非常に近縁な種では明確に区別できず,同スコアに複数の菌種が含まれてしまうことがあります.そのため,弊社では基本的に同領域を含む約600〜750塩基の解析を行なっておりますが,さらに高度な解析が必要な場合,16S rDNA全長約1500塩基の解析を実施いたします.

 16S rDNAの全長を解読することで,より高い精度で同定することが可能になります.

 試験内容についてご質問等ございましたらお気軽に弊社までお問い合わせ下さい.