サンプル中の不純物となる異物の特定は,混入経路を解明する上で必要不可欠です.弊社では,それら異物の数的な把握と,高分解能SEM高解像のSEM(scanning electron microscope=走査型電子顕微鏡)による細部にわたる形態的特徴の観察を実施いたします.倍率は5万倍まで高解像度での観察が可能です.
SEMによる形態観察に加えて,EDX(X線マイクロアナライザー)などを用いた異物の元素分析が,異物の組成の解明に有用です.例えば,リサイクルによる充填容器の洗浄過程における混入異物,洗浄不足による残存異物などの特定元素を明らかにすることが,異物混入経路の解明の早道となります.
フィルターに発生した目詰まりの原因究明の一環として,フィルター上の目詰まり因子の解析をいたします.フィルターを直接光学顕微鏡やSEMで観察するほか,微生物が原因と考えられる場合は培養法による試験に移行し,徹底した原因の解明を図ります.
0.2μmフィルターの捕捉性能は,Brevundimonas diminutaを,0.45μmフィルターはSerratia marcescensの標準菌株を用い,細菌を完全に捕捉できるか否かを培養法により確認します.対象となるフィルターはカートリッジフィルターに限らずディスクフィルターやUF膜など,幅広い種類が試験可能です.
また,ファージを用いた特殊フィルター(微細孔径)のろ過性能試験,ミネラルウォーター等の評価に用いる腸球菌の除去試験等も実施いたします.
※上記試験については,気相中での評価も実施可能です.お気軽にご相談下さい.
各種カートリッジフィルターならびにディスクフィルターの耐熱性・耐圧性の調査をいたします.熱水のろ過およびオートクレーブによる高圧処理後のフィルターの破損状況を光学顕微鏡または電子顕微鏡により観察いたします.